ピラティスは、体が硬くてもスムーズにはじめられます!!
そうなんです。
体が硬い人ほど、お勧めです!
ピラティスが、日本ではヨガマットの上で行なう
「マットピラティス」で急速的に広まったことから、
無意識に「ヨガマット」という共通点から
ヨガとピラティスが似ているものだと思われるようになり、
そうすると、
体が柔らかくないとポーズがとれない!
体が硬いと、できなそう!
という印象を受けるようになっていったように思います。
が、ご安心下さい!
体が硬くても、問題ありません♪
ピラティスには、「ポーズ」がありません。
ピラティスは、
体を「本来あるべきように」動かしていき、
どう動くか、ということがとても大切です。
このため、ピラティスメソッドには、
華々しいポーズが少なく、
画像的にときめくようなシャッターチャンスが
正直少ないです!
ですが、SNSやブログ、HPなどにアップするなら、
当然カッコいい写真は欲しくなります。
もともとダンサー達にも愛されてきたピラティスは、
柔軟性が非常に高い方々も多いです。
体が柔らかい人が、あるエクササイズをその人の最大限の
可動域で写真や動画をアップされることがあります。
そして、こういう写真を見た一般の方が、
どうしても
「うわー、ピラティスも(ヨガのように)
体が硬いと大変そうだ・・・」
という印象を受けてしまうわけです。
ですが、ここにひとつ、落とし穴があります!
身体は、可動域が大きい(いわゆるぐにゃーっと体が柔らかい)から
良いわけではありません!
ある一定の「機能的」な可動域を超えたところで
負荷をかけてしまうと、
それは、からだにとって大変な負担になるのです!!
負担になるだけではなく、構造的に適切な範囲を超えているため、
場合によっては身体を痛める、怪我につながる、
というリスクまであわさってきてしまいます。
「構造的に適切な範囲を越える」とは、
本当に動いても大丈夫な関節の動きよりも超えてしまう。
そのため、関節面にも良くないし、それを支ええている
関節周りの靭帯や腱などの組織にも多大な負荷を与えてしまっています。
身体が悲鳴を上げている状況で、
「こんなにやってるから、すごいトレーニングしてない!?」
という誤解まで生じてしまいます。
人には、適切な「動く範囲」があります
ダンサー達のように芸術として身体を見せる場合、
それは、
身体への大きな負担とリスクを承知で「本来の適切な範囲」を越えて、
芸術として振る舞う必要があります。
ですが、もし、芸術的に身体を見せる必要がないのれあれば、
ここまでやってしまうと、やりすぎです。
まず誤解を解いて安心して頂きたい点は、
ピラティスでは、
脚がベターと開脚したり、
腰がぐーんとそったり、
前屈してお腹が太腿にピッタリとくっつく、
という必要はありません!
そして、ピラティスは「どう動くか」ということに焦点が当たります。
このため
今動くところを効率良く動かし、
動きにくくなっている関節を、繰り返すことで
本来あるべきように動けるようにしていく作業が伴います。
そのために、デスクワークが多い現代社会では、
ピラティスの前段階として「プレピラティス」の有効性も
非常に重要となりました。
体が本来動くべきとろが動かなくなってきているので、
プレピラティスでは、まずはその機能を回復させます。
そして、レッスン後にはびっくりするくらい体が快適で、
気分まで高揚します。
本来からだが持っている機能が回復されているので、
心も体も喜んで当然です。
私も驚きの連続なのですが、実際の現場では
「本来動くべき関節が、関節の機能を失い、動かなくなっている」
ことも非常に多いのです。
さらに悪化すると、「関節」が「骨化」して、
使われない関節は機能を失い
動かなくなってしまっている部位まであるのです!
もともと動くように設計された関節が、ひとたび骨的に動かなくなってしまうと、
それはもう、手遅れです。
なので、ライフスタイルとして体を動かすことは
とても大事なことになります。
そして、日常生活で役立つように
全身を統合して体全体の機能を取り戻し向上させていくのが
プレピラティスの後の、ピラティスワークです。
ピラティスボディスタジオでは当たり前のようにプレピラティスを
全てのレッスンで取り入れています。
さらに、私は、
私が担当する「ピラティス プラス」というクラスを作りました。
このクラスでは,マシンを使えない環境でも、
これらの体の各部位の機能を小さな用具を使って取り戻し、
レッスンの後半では今日アプローチした機能を全身に統合し、
体の中にインプットさせるようプログラミングしています!
このため、春に行なったアンケート調査では、
なんと会員様の100%が効果を実感されていました!!!
話は戻りますが、もし、画像や動画で、
「うわー、ピラティスって、とってもからだが柔らかい人がやるんだ!」
と言う印象を受けたことがあったら、、、、。
それは、その動画が画像を投稿した方が
「アップするから素敵に見える’見栄え’を選んだ」
もしくは
「本当はそのような適切なな範囲を超えた可動域で、
負荷をかけるべきではないことを知らない」
のどちらかの可能性が高いです。
米国のトレーニングでも、
柔軟性を武器にイケイケで動いている場面に
数えきれない程遭遇しました。
また、その反面、柔軟性に頼ってイケイケで動いている人に、
びしっと「それはピラティスではない!」と、
プロフェッショナルな指導者が
真摯に伝えている場面にも何度も遭遇してきました。
私の師のロリータ・サン・ミゲェルも、
ダンサーの生徒には
「可動域を考えなさい。
ピラティスはダンスではなく、
柔軟性をひけらかすものでもなく、
身体をより良くするものだ」と真剣に向き合って伝えています。
PMAという世界的カンファレンスでも、ロリータは
(ダンサー出身の)アシスタントが可動域を超えて動くと、
その場で厳しく修正もします。
ロリータ先生自身が素晴らしいダンサーだったので、
説得力は抜群です。
体が硬いからピラティスは難しそう、
と思うのは、とてももったいないことです。
身体が硬い方ほど、ひとつずつ細かな関節の動きを取り戻し、
関節が動くと言うことは、それを動かしている筋肉も動きを取り戻します。
機能や可動域を取り戻し、
その結果、全体での柔軟性が増加します。
そして徐々に「本来の体の設計の範囲」に近づいて行き、
日常生活が快適に送れ、動きのバネ運動が起こり、
呼吸や姿勢にも良い効果をもたらす、
ということが「同時に」起こり始めます。
体が硬いな〜と思っている方ほど、
1つ1つの部位を気持ち良く動かし、
私たち本来の体に蘇りましょう!!
JUNKO