42.195Kmの旅

42.195Kmの物語です。本当に、とてもとても長い旅でした。
以下ホノルルを去る前に、自分の記憶のための、メモ書きです。
長くなりそうなので、ご興味があれば。。。。

ホノルルマラソンを目指した理由は、そもそも走るためではありませんでした。。。昔、大変だったときに、名案だと思いついた想いを叶えるために(詳細は昔のブログに。。。)。。。もともと走るのが大嫌いな私は、タイムを目指しているわけでもなく、とにかく大嫌いかつ大の苦手だったマラソンのトラウマと付き合いつつも、、20年前の想いのために「楽しく完走」を目指してきました。

ですが、レースに意気込んでいるわけではないにもかかわらず、2日前からぱったりと眠れなくなりました。

特に二日前の朝は、「まだ二日前なのに眠れないもんだね。。。」と、一緒に初挑戦するみんなで、一気にどーーーーーんよりしたおもた〜い空気に。。。大丈夫か、私たち!?という状態。前日に目の当たりにしたコースに、完全になえちゃってる!!まさに、未知への恐怖と言う状態です。。。だって、走っている自分も、走り終わったあとの自分も、想像すらできない状態なんだから。。。。

しかしその後、このホノルルにて「ホノルルマラソンがいかに素晴らしいものか。いかに楽しいものか。いかにみなの愛でできているものか。いかにたくさんのドラマがあるのか。」などと言う事を、現地で感じる体験をして、一気にモチベーションもアップ↑ そして、初心者向けのセミナーにも参加して、コース前半に無理さえしなければ、完走できる事を知り、今度は気分も急上昇!まさに、ホノルル到着後2日間は、短期間にアップダウンの激しい感情のジェットコースターを味わった私たちでした。

ホノルルについてからは、毎日やってくるスコール。そして、前日の夜は、ものすごい嵐に雷。朝は2時過ぎには起きなくてはいけないし、外のすごい嵐の音で全然眠れない。それでも、眠れなくたって何だって、この大会に参加できること自体や、たくさんの人と一緒にいろんな気持ちを共有できる事に心から感謝できるようにまでなっていて、一緒に来たメンバーは皆、お互いを家族のように思いやり、本当に「ドキドキ・ワクワク・大冒険!!」という感じで、未知の世界のフルマラソンの当日を迎えました。

さてさて。とっても素直な私たちはいろんなアドバイスも全部聞き入れて、エレベーターを降りて集まった人生初フルマラソンの仲間達は、「かっぱにバナナ姿」(爆笑)

未明の寒さよけの雨合羽に、バナナですよ。そして、レース中の栄養やら、スプレーやらも完全武装して、バナナを食べて、いざ出陣!!(笑)超初心者の、完全武装団体です(爆笑)

スタートは、焦らずに目標タイム5—6時間の所に並びました。

何とも言えない雰囲気と、すごい人。人の数だけいろんな想いやドラマを持ってみんなが来ている場所。特別な何かを感じると同時に、自分のことなんてほんとに小さなもだとも感じました。

スタートの朝5時。空に舞い上がった花火に、2万3千人で歓声!!

少しずつ前に進みだし、私たちは約15分後にスタートゲートが見え、フルマラソンの旅が始まりました。

前半21キロまでは、絶対に焦らずゆっくり。
途中、記念撮影もたくさんしながらお祭り気分を味わいながら前に進みました。
後ろにいるたくさんの人も、みんなイルミネーションの写真をとってます(笑)

沿道の応援はとぎれることもなく、途中の給水所のみなさんは、びっくりする程大きな声で「ウォーター!!」とみんなが渡してくれました。

15キロくらい過ぎてからの光景。すごい人です。
ずっとこんなたくさんの人の中でゴールに向かい進みました。

ここから、絶対にゴールするために、自分の体の声を聞きながら、冷静に自分のペースを守り脚を進めて行きました。今までの練習でもらったいろんなアドバイスも、何度も頭をよぎりました。

そして、22キロを通過してからは、まさに経験したことのない未知の距離に突入ここまでは体力をセーブして、ここからは、徐々にペースをあげていき、後半、延々と続き続ける坂道も走り続けようと決めていました。

みんながいっせいに歩き出す後半から、私の挑戦がスタートしました。最後まで走って完走できる速さを体と相談してコントロールしつつ、ゴール地点では、余力を残さず全部を出し切った自分でいられるように。景色や応援にはげまされながらのチャレンジとなりました。

30キロ過ぎてからは両脚全体がとにかく痛い!!でも、歩いたら二度と走れなくなってしまう予感。「小さな一歩がゴールへの道」と自分に言聞かせながら、とにかく、何としてでも身体を前に運び走り続けました。

ゴール近くになると、沿道の人が「あと15キロ」とか「あと5キロ」とか教えてくれるのですが、それを聞いて「あと少し」などと思う余裕は全くなく、逆に「まだそんなにあるんだ!!(涙)」と思う程、脚が痛いし大変だった。

でも、それでも私の意思に合わせて走り続けてくれいている自分自身の身体に、ものすごくありがたく思い、マラソンも意思だけで走ることは不可能であり、心と体の共同作業であることを知りました。

そして「一緒にゴールしようね」と自分の身体に話しかけ、ついに見えてきたゴール!!!

しかし、800m先にあるゴールが、ものすごーーーく、これまた遠い!
全然近づいてこなーーーーい(汗&涙)!!!

それでも、最後の力をふりしぼって、せめて数十メートルは渾身の力でダッシュ(のつもり)でゴーーーール☆

春からはじまった挑戦。無事に完走できて、ほっとしました。
あと1メートルでも距離が長かったら無理だった。。。というのがゴールをして最初に思った事です(笑)

ゴールをする時は、上にカメラがあるから、必ず笑顔でガッツポーズでゴールをするようにと散々言われてきたし、皆そうしていました。でも、私は最後は全ての力を出し切ってのゴールを誓い、実際に限界ギリギリでゴールしたので、笑顔でガッツポーズという心境ではありません。なんだか作られたガッツポーズは違うなと感じ、等身大で、一生懸命ゴールした姿を残してきました。

だから、後日出来上がった写真は、かなりかっこ悪いと思う(笑)でも、それが、等身大の2011年ホノルルマラソンかなと(笑)

あとは、一緒に参加してくれた仲間を待ちました。全員が揃ったときは、自分のゴールなんかよりも嬉しくて嬉しくて、涙。仲間に心から感謝の気持ちで一杯です。一人では絶対に無理だったし、何よりも、みんなの気持ちが一つになる事で、このワクワクもドキドキも、人生最高に楽しめた!!

ホノルルを走ってみて思った事。それは、走る前に想像していたこととは全然違いました。私一人のゴールなんて、あまりにもちっぽけすぎてびっくりしました。

もっともっと、「私はやったぞーー!!」って感極まるかと思ったけど、走りきった安堵間の他には、自分の存在の小ささを、とても自然な感情として感じました。

ホノルルに着いてから、そして走りながら、そしてホノルルに来るまでも含めて、いろんなことがあったり見たりしてきました。言葉にならないものだし書ききれないので割愛しますが、ほんとに、予想外・想定外の感情が生まれてきてびっくりしました。

どんなにすごいと思っている事も実はとっても些細なことであり、どんなに些細な事でも実はとっても大切で価値があるということ。

皆は個であり孤独でありながらも、全ての魂が繋がって一体であること。

どれ一つが欠けても成立しない、全てがつながっていてかけがえのない大切な存在である事。

意外にも、そんなことを衝撃的に感じたホノルルマラソンでした。
っていうか、マラソンをやってそんなことを感じるなんて、びっくり仰天状態です。

レース後も、ホノルルマラソンは素晴らしかった。とにかくあんなにぐちゃぐちゃいなっていたたくさんの給水所。レース後には、本当にレースがあったのかと思う程奇麗になって、お昼過ぎたら普通の生活になり車が走っている街。参加者二人に対して一人の割合でいるボランティアの方の力。ストレッチと騒いでいたら、ヒョンと出てきて指導をしてくれた学生のボランティア。完走を一緒に喜んでくれる、一生に一度しか会う事がないかもしれない人々。

そして、このホノルルに来るまでの間、私の無謀なマラソンを支えてくれていた人も、こんなことまで全部お見通しの上での私へのアドバイスだったんだと、全てがつながった瞬間でもあり、改めて心からこみ上げてくる熱い何かといっしょに感謝の気持ちでいっぱいになりました。

学んだものは、想像していたものとはあまりにも違い、そして、とても大きなものでした。

20年前の苦しかった時に、生きるために立てた人生の3代目標の一つだったホノルルマラソン。この春に決断したときは、ゴールができたら20年前に頑張って生きていてくれた自分に「生きていてくれてありがとうと」言いたくて、この挑戦を決めました。

走り終わったあとは、もちろん当時の自分にそうやって伝えたけれど、それ以上に当時の自分に言った言葉は「ホノルルマラソンに挑戦しようだなんて、こんなに素敵なアイディアを出してくれてありがとう!」でした♪

最初から最後まで、思いっきりワクワクしたり、ドキドキしたり、緊張したり、感謝したり、涙したり、素敵な思い出をありがとう!!

ハワイでの夜は、あと一晩。
最後は素晴らしい自然の中で、自分自身を浄化して、そしてまた、人生の一歩一歩を進めて行こうと思います。

アロハ!

Love from Junko

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です